10.5%減の2131億円!!下落続く音楽産業…サウンドスキャン「13年オーディオソフト売上動向」

サウンドスキャンジャパンは2013年「オーディオ・ソフト売上動向」を公表した。
同社は、米国のニールセン・サウンドスキャン社とライセンス契約、全米で構築されたシステムを日本仕様に改良・アレンジ、音楽ソフトパッケージの各種マーケティング情報をまとめている。売上推定している市場は、リアル店舗市場(CDソフト販売店、レンタル店、家電量販店、書籍店)の全国3812店(13年6月末現在)と、Eコマース市場で売上げたPOSデータを合算、全国推定売上数を算出している(スーパー、コンビニエンス・ストア及び通販・訪販、また独占流通商品など特販ルートの売上実績は含まれていない)。因みに、今回公表した売上動向のデータは、13年 (12年12月31日~13年12月29日までの52週間となっている。
売上動向のポイントは次の6点――。
○13年オーディオ・ソフト売上金額は前年比10.5%減の2131億円
○Eコマース流通は全体売上の3分の1強
○アルバム・シングル共に平均単価下降
○邦楽9.5%減、洋楽15.2%の大幅減
○総合占有率はソニー・ミュージックエンタテインメントが5年連続トップ
○アーティスト売上では嵐がトップ返り咲き。また、アルバム・シングル共に年間売上トップも嵐。

オーディオ・ソフトの13年総売上金額は前年比10.5%減の2131億2100万円となった。12年は微増(2.6%増)でダウン傾向から脱したものの再度前年割れのラインに戻ってしまった。
品揃えや独占的な情報・特典を提供する「Eコマース」の市場は、35.7%(11年=28.2%、12年=32.9%)と、前年に比べ販売シェアを2.8ポイント拡大した。これは総売上の3分の1強を占めている。いずれにしても、Eコマースの利便化された販売ラインが確実にユーザーに浸透していることが実証された格好だ。しかし、その一方では、従業員教育や店舗の諸経費を抱えるリアル店舗にとっては、ショップ経営の維持・存続かの大きな決断が迫られている。
オーディオ・ソフトの売上げが落ちたと言うことは、つまりはアルバム・シングル共に金額・数量が前年を下回ったことを意味する。
アルバムの金額は前年比12.4%減、数量は同11.3%減となった。また、シングルについても金額で3.7%減、数量では2%減となった。
売上を邦楽、洋楽で比較すると、まず邦楽は前年対比で9.5%減となり、洋楽については15.2%もの減収となるなど大きく落ち込んだ。もっとも、邦楽・洋楽の構成比は、邦楽=82.3%対洋楽=17.7%で前年と全く同じ比率だった。要因としては、パフォ-マンス性の強い新人デビューが少なく、またK‐POP系アーティストの活躍が縮小したことか…。
メーカー別の占有率はどうか――。
総合、邦楽アルバムではソニー・ミュージックグループが5年連続トップを堅持した。西野カナをはじめ、いきものがかり、ポルノグラフィティといった人気アーティストがコンスタントにヒットしたことが要因のようだ。一方、洋楽についてはEMIミュージックを吸収したユニバーサルミュージックが不動の地位を堅持している。
12年のシングル売上占有率は、ソニー・ミュージックグループ、キングレコード、エイベックスグループの3社がトップ争いで拮抗したが、13年はエイベックスグループが頭一つリードした格好だった。
そしてアーティスト別売上金額。人気グループの嵐が前年の3位からトップに躍り出た。因みに、上位10位のアーティスト合計の売上金額は289億5300万円で、前年の370億6600万円から81億1300万円も下回った。さらに、12年は売上金額20億円以上のアーティストが10組もいたが、13年は7組に減少した。
そういった中で、嵐のアルバムが1位に。嵐は、11年まで3年連続トップだっただけに、今回はトップに返り咲いたことになる。
また、デビュー25周年を迎えたB’zのベスト・アルバムは2位、3位を獲得。昨年6月に東京ドーム公演で惜しまれつつ解散したFUNKY MONKEY BABYSが5位にランクされるなど、12年に引き続いて、ベストアルバムが目立つ結果となった。
いずれにしても、シングルは前年に引き続いてAKB48とジャニーズ系のアーティストたちでトップ20を“占拠”した格好だが、そういった中でも13年の大きな特徴として、アルバムの19位とシングルの8位には共にNHK朝の連続ドラマ「あまちゃん」が入ったことだろう。13年流行語大賞とともに、音楽業界も「あまちゃん」ブームを印象づける結果となった。