欧州委員会と米連邦取引委員会が承認!! ユニバーサルミュージックのEMIミュージック買収に決着!!

ユニバーサルミュージックがEMIミュージックのレコード部門を米国金融最大手のシティグループから買収すると発表したのが昨秋10月末。その買収問題に、ついに決着がついた。9月21日、欧州委員会と米国の連邦取引委員会が買収を正式に承認したという。ユニバーサル内では、現時点では発表していないが、何かと洋楽に詳しい高橋裕二氏が次のようにレポート(http://yogakutengoku.blog135.fc2.com/blog-entry-1166.html)。
欧州委員会による条件は、ユニバーサルミュージックがEMIミュージックを買収する場合、ヨーロッパ地区での市場占有率を肥大化しないよう下げる事だった。結果としてユニバーサルミュージックはイギリス本国の主要レーベル、パーロフォンの売却を決めた。ビートルズやビートルズのソロの作品は対象外で、それらの権利はユニバーサルミュージックが持つことになる。
因みに、パーロフォンの現在の主要契約アーティストはコールドプレイ、デヴィッド・ゲッタ、リリー・アレン、カイリー・ミノーグ、タイニー・テンパー、ゴリラズ、ブラー、そして、全英アルバム・チャートの1位になったばかりのコナー・メイナードなど。これらに加えて過去のペット・ショップ・ボーイズやデヴィッド・ボウイ他数多くのカタログがある。
米ビルボード誌によると、ユニバーサルミュージックがEMIミュージックを管理するのは今週末の9月28日からで、パーロフォン他のレーベルやヨーロッパ各国のEMIミュージック売却は6ヶ月以内に決まるという。そして、これらのレーベルを買収したい会社はソニー・ミュージックエンタテインメント、ワーナーミュージックとドイツのBMGライツ・マネージメントだとか。
しかし、BMGライツ・マネージメントは世界各国でのレコード事業が未展開なので、ソニー・ミュージックかワーナーミュージックに決まる公算が大きい。ただフランス、スペイン、ベルギー、デンマークやノルウェイ他10ヶ国のEMIミュージックも売りに出されていることもあって状況は未確定。
欧州委員会と米国連邦取引委員会の承認が出た直後、EMIミュージックのロジャー・ファクソン会長兼CEO(最高経営責任者)は社員にあてたメールで辞任する事を明らかにした。もっとも、ロジャー・ファクソンはステファン・クーパーの代わりにワーナーミュージック会長兼最高経営責任者になるという情報もある。まさに、蛇の道はヘビだ!?
EMIミュージックのレコード部門を買収したユニバーサルミュージックのルシアン・グランジ会長兼経営責任者は米ビルボード誌のインタビューに
「買収によって約130億円(1£130円換算)ほどのコスト・カットが出来る。また買収によっての人員削減はまだ発表出来る段階ではない」と語っている。さらに「これからはキャピトル・レコードとヴァージン・レコードの制作部門に人員や資金を投入する」とも。これはアメリカではキャピトルが、ヨーロッパではヴァージンがEMIミュージックの柱になるということだ。
リチャード・ブロンソンが始めたヴァージン・レコードはヨーロッパでは強いブランド。今回リチャードはヴァージンが売りに出たら買おうと思っていたがユニバーサルミュージックは売りに出さなかった。過去のカタログが殆どだが、最近では今年の2月、エミリー・サンデーのアルバムが全英アルバム・チャートの1位になった。ユニバーサルミュージックはヨーロッパで、パーロフォンの代わりにヴァージンを大きなレーベルにしようと決定したようだ。
なお、2011年の米国のマーケット・シェアは――。
1位)ユニバーサルミュージック 29.9%
2位)ソニーミュージック 29.3%
3位)ワーナーミュージック 19.1%
4位)EMIミュージック 9.6%