悪夢か!? 34万円ツアーも水の泡!! 豪雨で日食どころの騒ぎじゃなくなった悪石島の観測者!!

20090722154341.jpg20090722154412.jpgやはり自然の力には人間は無力だった!? ま、考えたら、島の名称にも不運が物語っていた。
46年ぶり、今世紀最長の皆既日食が起こるはずだった22日、鹿児島県のトカラ列島(鹿児島県十島村)の「悪石(あくせき)島」は、悪夢に包まれた。
朝9時ごろからパラパラと降り始めた雨は10時過ぎには豪雨に変わった。テントで寝泊りしていた観測ツアーの客は、さすがに日食どころじゃなくなったという。
「雨がすごくて視界がほとんど見えなくなりました【写真】。テントは、観測者が寝泊まりしていましたが、テントの中は雨でグチャグチャで、とてもじゃないけど、いられなかった。みんな、悪石島小中学校の校舎や体育館に逃げ込むのがやっとなほどでした」(現地で取材していた記者)。
さすがに、記者も撮影どころじゃない。カメラを持って避難するだけで精一杯だったという。
「正直言って、何か見えない勢力の嫌がらせかと思うほどでしたね。だいたい、日食の時間に豪雨なんですから…」。
悪石島は人口68人の静かな島だが、今回は有人島としては唯一の“日食観測スポット”とあって、全国各地から400人近いツアー客が押し寄せた。悪石島小中学校は、観測場所に指定された場所で、校庭にはツアー客用のテントが張られた。
「島内には民宿が4〜5軒しかないので、基本的にはテントでの寝泊りになったんです」。
ツアーを主催したのは近畿日本ツーリスト。ツアー料金は1人34万2000円から40万円ぐらいで。通常の国内ツアーに比べたらゴールデンウィークの海外ツアー並みである。いや、それ以上かもしれない。
「とにかく、島は島民も少ないし、ツアー客を受け入れる体制がまったくなかった。そのために場所の整備はもちろん水道や電気、医療関係など、ツアー客を迎え入れるためのインフラを整えたんです。そのためにかかった経費は、ツアー客が均等に負担するように設定し、近畿日本ツーリストが募集をかけたんです」(関係者)。
それにしても、34万円ものツアー料金と時間をかけて悪石島に行って、肝心な日食を見ることが出来ないんじゃ、踏んだり蹴ったりである。
「いやいや、中途半端に曇って観られなかったらショックも大きいけど、あそこまで酷かったら、逆に諦めもつきますよ。ただ、島での生活は辛かった。とにかく、虫が多いんですよ。夜寝ていると、虫が突撃してくる。虫が嫌いな人は大変だったと思いますよ。それに、ツアー客が多いから水の使用にも制限がある。島内には天然温泉があったんですが、そん温泉も1人の使用時間は5分以内と決まっていました」(前出の記者)。
そればかりではない。この島にはクーラーがないというのだ。確かに、クーラーは電気を使うから、この島では御法度のようだ。が、夏は暑いのに、年々、温暖化もあって猛暑となっているだけにクーラーがない生活は、常識的に考えて辛い。特に、今回のように雨が降った後は、蒸し暑い。「避難した体育館は、まるで蒸し風呂のようだった」という。いやいや、実に過酷な「日食観測ツアー」である。しかも、帰りも悪石島から東京まで戻るには、早くてもまる1日。場合によっては2日間かかるという。
では、今回の日食で一番、喜んでいるのは!?
実は、悪石島の島民かもしれない。水道や電気など島内のインフラは整備された。しかも、携帯電話(ドコモのみ)も補強されたため安定した会話が出来るようになったという。