元警視庁刑事・北芝健が説く!IS残党が逃げ込んだミンダナオ島での内戦〜最新アジア情勢 その2

イスラムのスンニ派ゴリゴリを装ってゼニや人を釣っていた「IS」とか言うイスラム国のアンチャン独裁悪逆非道インチキ集団が、イラクのモスルで石油ドロボーも出来なくなり〝主都〟だと宣伝していたシリアのラッカも追い出された。
ヨーロッパじゃ厳しい上に嫌われまくってオナゴも見向かんからアジア各地へ逃げ込んだ。何たら教と言おうが、神がついてると言おうが、結局は男性ホルモンの中の活性アンドロゲン、とりわけテストステロンに動かされて、メシ、オンナ、権勢を求める野郎の集合体でしかない。
K1が二宮清純が言い切ったように「キックボクシング以上でも以下でもない」のであるのと同様である。
銃口を向けて弾丸で相手の命を奪れば「革命」となって天下取れるマオイズムにも同じ。で、フィリピンのミンダナオにまず逃げ込んだイスラム国残党は、イスラム系反政府武装組織アブサヤフと合流。このミンダナオはフィリピン大統領ドゥテルテの出身地だが、この大きな島の南ラナウィ州は、アブサヤフとイスラム国の合体に加え、もうひとつの武装集団の加勢ももらって、2017年5月以来内戦となっている。

■「学生活動家」のような武装集団グループも

もうひとつの武装集団とは「マウテグループ」。これはもともとミンダナオ島ヤクザである。グレン隊、地元のギャング、輩下のチンピラ、強盗、売春管理野郎、麻薬密売集団の集合体だ。
ドゥテルテが犯罪対策で麻薬取締を皮切りに厳しくしはじめた。ヤバイと思ったこいつらは、フィリピン国軍や取締当局に敵対していた反政府武装組織と提携を始める。日本における学生運動のブームの中、暴力団と手を握り合って何とか俗世間の支持と、カネと、集団力を得て取締りに対抗しようとした学生活動家達と全く変わらない。
もっと言えば、手下な活動家に資金調達は革命の必須だと銀行強盗をやらして実行者たちを日本全国で15年以上逃げ回らせ、何十年ぶりに再会したが、手下の名前も把握していなかった京大出身の活動リーダーが、日本政府の自治体の運営である人材センターに職を得て給金をもらっていたのとどこも変らない。
えっ? わかりにくい?2016年に他界した過激派のカリスマの事さ。
紙面の都合が一番大事だからマウテ兄弟というヤンキー出身が率いる犯罪者連合体がドゥテルテの取締を避けようとアブサヤフやイスラム国の密入国テロリスト集団とくっついたのである。証拠あんのかって?

2016年ミンダナオ島のマラウィ市に「アブサヤフ」「モロ民族解放戦線」「モロイスラム解放戦」そして「マウテグループ」が5月23日直前に総会としてのミーティングを行っていた作戦記録がアメリカとフィリピンの情報機関にしっかり映像記録されている。

日本のメディアがこれを目に出来るか?フィリピン国軍インテリジェンス担当機関に掛け合うのがルート。しかしドゥテルテに嫌われてるメディアだったらどうか知らん。フェイクニュース連発の出版社系週刊誌とか、国際的に歴史を歪めた新聞とかはダメかもなあ。ダメだったらトランプのフェイクニュースで売上げ伸ばしたワシントンポストとかNYタイムズに頼んでみたら。2020年までアメリカ大統領選ないからフェイクニュースで儲けた米国メディアならやってくれるべ。

ともかくアフガニスタンの首都カブールのホテルがタリバンに襲撃された。ヘロインつまりアヘンを取るケシ畑をタリバンが支配(32万8000ヘクタール・9000トン)。ヨーロッパにもアメリカにも密売で民衆を汚染している。タリバンは毎年450億円を得て自由主義国軍に対抗する武器を購入している。これがアジアなのだ。

2018021920230000.jpg★北芝健プロフィル
元警視庁刑事、一般社団法人日本安全保障・危機管理学会顧問、犯罪アナリスト、作家。
東京・葛飾区出身。祖父・両親が医師の家庭に生まれるが、本人は家事を継がずに文科系の早稲田大学へ進学。在学中1年間、英国居住ののち、中近東・インド・東南アジア・米国…へのバックパッカーとなる。卒業後、貿易会社を経て警視庁入庁。刑事警察。公安外事警察の私服捜査員として事件捜査に従事。現在は大学院講師の傍ら、単行本著作、漫画原作、各メディアでコメンテーターをしつつ、沖縄岡柔流空手を教える。