勧告で大騒動の富士山「世界文化遺産」。三保松原の登録除外は将来を見据えての判断!?

富士山の「世界文化遺産」登録が濃厚になった。
ユネスコの諮問機関が、「登録がふさわしい」とする勧告を出した…と言うだけで、もう登録が決定したような騒ぎである。本来なら「登録」されてから騒がれるものだと思うが、やはり富士山の場合は何らかの思惑が働いているのだろうか?なんて思ったりなんかしてしまった。
富士山の「世界文化遺産」は、静岡・富士宮の白糸ノ滝や「富士山信仰」という山岳に対する日本固有の文化的な伝統を表している。山岳信仰の遺跡群などは33の名所や史跡で構成される――ということが勧告の要因になったという。
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それはさておき今回の「登録騒動」で思ったのは、山梨県と静岡県の熱の入り方だった。ハッキリ言って静岡県は山梨県に圧倒されていた。本来は…例えば「富士箱根伊豆国立公園」というのが一般的だと思うが、箱根から映した富士山よりも、山梨県側の富士五湖から観た富士山が圧倒的だったし、5合目も本来は”表富士”である富士宮口ではなく、吉田・河口湖口の五合目のレストハウスばかりだった。やはり、山梨県にとって富士五湖+富士山は大きな観光収入源。気合の入れ方が静岡県とは違うってことだろう。しかし、確かに富士五湖から観た富士山もメジャーだが、圧倒的には新幹線の中から観た富士山(富士市辺り)だとは思うのだが…。
もう一つ。日本政府が推薦していた静岡市の「三保松原」。ここは除外された。
富士山のどこから算定したのか分からないが、富士山から45キロ離れていて「富士山」を構成する一部と見なすことができない…と言う。確かに、三保松原が富士山を構成しているわけじゃなく、富士山が三保松原を構成していると言っていい。しかし、富士山との間に防波堤が築かれた地点があって、それが景観の面で望ましくない…というのは、どうか?この倫理、裏返したら防災面で手を加えているからダメということになる。あるいは、国際記念物遺跡会議(イコモス)の調査員は「どうせ、東海沖地震が来るから三保松原は登録しても意味がない」なんて思い、除外させた…なんてことも十分にあり得る。ま、そう思ったら冷酷な判断とも言えなくもないが、三保松原の現状も辛い。約7キロの海岸線のうち約4〜5キロにわたってクロマツが続き、かつては5万6000本の松があったらしい。ところが、ここ十数年は害虫被害の影響などもあって松が少なくなってしまったようだ。どっちにしても三保松原の登録に含めるのは厳しかった!?
いずれにしても、富士山は6月にカンボジアで開かれるユネスコの世界遺産委員会で正式に登録される見通しだ。