大震災から1年目の3月11日…松山千春と伊勢正三、中村雅俊が岩手で「復興応援コンサート 」

東日本大震災から1年目を迎えた3月11日の夜、松山千春と元かぐや姫の伊勢正三、そして宮城・女川町出身の俳優で歌手の中村雅俊が被災県である岩手・盛岡の岩手県民会館で異色のジョイント・コンサート「復興応援コンサート あの日をわすれない2012」を行った。ステージは冒頭1分間の黙とうを行い、千春のバンドでサックスとパーカッションを担当している春名正治がサックスによる「アメイジング・グレイス」を演奏。その後、出演者それぞれがヒット曲や名曲を披露、最後は3人が揃ってそれぞれのヒット曲を力一杯熱唱し会場を沸せた――。
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今回の復興応援コンサートは、地震や津波で被災にあった(岩手県内の)宮古、大槌、釜石、大船渡、高田…そういった被災地で、定期的にアーティストのコンサートをやろう。被災地の人たちに安い金額でコンサートを楽しんでもらいたいという願いから企画された。
「1年前に大地震に襲われた時は驚きと恐怖、そして哀しみでいっぱいだった。それから1年。この日に岩手で正やん、雅俊さんと一緒にこういったジョイント・コンサートが出来ることを嬉しく思っている」という千春。しかし、その一方で「こういったコンサートをやるとなるとどうしても赤字になってしまう。そうした現実の中で今回、地元のイベンターから赤字が補てんできるようなコンサートが出来ないかと地元のイベンターから提案された。そこで(3人で)色々考え、今回のようなコンサートをやることにした」と説明していた。
これまで収益金というと被災地に寄付することが目的となっていたが、今回の収益金は被災地でコンサートを定期的にやり続けるための「資金」にしていきたいという。
…と言うのも、被災地でコンサートを行う場合、必ず地元のイベンターが深く関わっているが、そういった地元のイベンターも実は震災で被害にあっている。「被災地でコンサートをやり続けるためにはイベンターへの支援が必要」というわけだ。
今回のコンサートを企画したミュージックギルドの佐藤哲社長によると「被災地で復興の形が見えるには10年はかかる」と言う。そういったことから「被災にあわなかった我々が頑張っていくしかない」(千春)と言うわけだ。そういったことで、今回のコンサートの収益金については全額を被災地でコンサートをやり続けるための赤字の補てんに使っていくと言う。「今後は津波で被災にあった地域の会館との共催でコンサートを継続的にやっていきたい」(佐藤社長)。
今回のコンサートを行った岩手県民会会館はキャパが1991人。チケットは即日完売の人気で、キャンセル待ちは1000人にも達した。
コンサートは千春が「君を忘れない」「長い夜」など5曲、伊勢が「ささやかなこの人生」「22歳の別れ」など6曲、そして、中村が「恋人も濡れる街角」「ふれあい」など5曲などヒット曲を歌い、その後、3人で「俺たちの旅」「なごり雪」、そして「大空と大地の中で」を歌い上げた。
今回のコンサートについて中村雅俊は「震災から1年が経って被災地の人間として、あの日を忘れないという気持ち。そして、東京に住んでいる人に対してはあの日を忘れちゃいけない、あの日の出来事を蘇らせたいという2つのテーマを持って挑んだ」と意欲を語り、一方の伊勢も「あれから1年が経ち、こうやって音楽が出来る、僕らの音楽を聴きたいという人が、これだけ集まってくれたというのは幸せなこと。僕は音楽をやることしか出来ないけど、これからも精一杯頑張って歌っていきたい」と感慨深そうに語っていた。
コンサートの模様は、ニッポン放送「オールナイトニッポンGOLD」で、3月20日22時から1時間50分にわたって全国ネットで放送する。
なお、同公演は13日には宮城・仙台サンプラザホールで予定している。