自身の天下り先でも!? 「暴力団排除条例」施行で芸能界を混乱させるだけ混乱させて警察庁を勇退する安藤隆春長官

霞が関の論理と言っても、余りにも都合がいいというか、タイミングがよすぎる。
警察庁の安藤隆春長官が17日付で勇退することになった。
安藤長官と言えば、酒井法子の覚醒剤事件の時にも異例の談話を出したり、暴力団――特に弘道会(山口組)の弱体化を掲げてきた。10月1日から全国47都道府県全てで施行された「暴力団排除条例」でも旗振りをしていた。この御仁が勇退することになったのだ。もちろん、これは任期満了ということらしいが、正直言ってご都合過ぎやしないか。
要するに、騒ぐだけ騒いで、着地点も出さないままトンズラ…そんな感じの安藤長官の退任劇である。
だいたい、10月1日から施行された「暴力団排除条例」って一体、何だったのだ。単に日本相撲協会の賭博をアブリ出し、次は島田紳助を芸能界から追放して、仕上げは大みそか恒例の「NHK紅白歌合戦」の出場者を混乱させようとしただけ…。
そもそも「紅白」の応援団として、いち早くAKB48と何事にも都合のいいテリー伊藤の起用することだけは発表したが、出場歌手については選考を徹底とし、万が一でも暴力団との関係が判明した場合は「出場を解除する」姿勢をNHKの松本正之会長に明らかにさせた程度。それで、安藤長官は「暴力団排除条例」を国民にアピールでも出来たと思っているのだろうか?だとしたら、余りにも情けない。
そもそも芸能界を電撃引退したものの、その後、暴力団との不適切な関係がクローズアップされた島田紳助さん。ある意味で、今回の「暴力団排除条例」のキャンペーンに利用された格好だが、冷静に考えて、この一連の流れというのは芸能界やスポーツ、エンタテインメント界だけが暴力団と密接な関係にあるように見せるだけの手法にしか見ることが出来ず、正直言って疑問を感じた。
もちろん、暴力団など反社会的な組織は撲滅しなければならないだろう。しかし、ホンネは「パチンコ業界だけではなく、スポーツ・芸能・エンタテインメント業界、さらには放送業界にも警察官僚の天下り先を確保しようとしているんじゃないか」といった官僚・安藤長官の思惑がミエミエ。
そもそも「暴力団を排除する」なんて、そんなの綺麗事に過ぎない。そんなこと言ったって、現実には暴力団の撲滅なんかに結びつかない事なんて小学生にだって分かる。いやいや、実のところ暴力団が撲滅なんて騒いではいるが、いなくなってしまって本当に困るのは実は警察なのかもしれない…。
それに、常識的考えたって「排除する」ということは、結果として暴力団を、より地下組織化させることだって警察は十分に心得ている。そのことは「暴対法」を施行した結果でも明らかになっている。まあ、所詮は警察も官僚である。「暴力団排除」とか騒ぐだけ騒いで、来年度の予算をガッポリ増やそうとしているのか、あるいは、警察組織を「防衛省」みたいに「警察省」にでも格上げさせたいのか?いずれにしても、ご都合主義な思惑がプンプンする。ま、安藤長官が騒いだのは実は自身の天下り先でも探していたなんて、ことだって十分に考えられる
いずれにしても、「暴力団排除条例」の執行で狙い撃ちされた形の芸能界。NHKの松本会長は、もし暴力団との不適切な関係があったら「(「紅白」出場を)解除することもある」とも明言しているが、これって、どう見ても暴力団を排除しているのか、歌手やタレントなど芸能人を排除しているのかサッパリわからない。そもそもNHKの言うところの「不適切な関係」って一体、何なのかも不明である。
いずれにしても、安藤長官は退任して、後任には片桐裕次長が昇格すると言う。新体制でも現状は引き継がれると言うが、そもそも「暴力団排除条例」というのは、「暴力団撲滅」という言葉の下に、ロクな論議もされないまま施行されたものに過ぎず、まさに欠陥条例の極みというしかない。と言うより、現実は単に芸能界を混乱させているだけの条例に過ぎないと思うのだが…。