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これは誰のための何のための大賞? サッパリ選考基準の分からない「CDショップ大賞」

火曜日, 1月 18th, 2011

去年も書いたが、よく分からないのが「CDショップ大賞」という賞である。今年も、明後日20日に授賞式が行われる(渋谷WWW=渋谷区宇田川町13-17 ライズビル地下)が、この賞の狙いがイマイチ分からないのだ。
この賞は、CDショップの店員が組織しているという「全日本CDショップ店員組合」が「売りたい」「聴かせたい」邦楽アルバムを選び「大賞」を与えている。そう聞いたら「素晴しいこと」だと思う。この12年というものCDのセールスが低迷し続ける中で、ショップ店員も現状を深刻に受け止めているんだろう…と思う。
ところがである。今年で3回だというのだが、「CDショップ大賞」と名づけているにも拘らず、何を目的に何をやろうとしているのかサッパリ分からない。現時点では「CDショップの主要拡大」と言うより、ショップ店員の単なる趣味の延長のようなものである。確かに、CDショップに「行かなきゃ、会えない音がある」というスローガンがあって、ショップ店員が「この作品を心から売りたい」「聴いてもらいたい」という作品を投票で決めているというから、こればっかりは価値観の相違と思ってもらってもいいが、正直言って、現状のCDショップの現状を考えたら、CDを売るにはどうしたら効果的かを考えるべきであって、こんなことやっている場合じゃないだろう…CDショップへの危機感がないんじゃないの?と言いたくなる。
と言うのも、この「ショップ大賞入賞作品」の作品というのが…

andymori「ファンファーレと熱狂」

小林太郎「Orkonpood」

サカナクション「kikUUiki」

神聖かまってちゃん「友達を殺してまで。」

世界の終わり「EARTH」

ナオト・インティライミ「Shall we travel??」

七尾旅人「billion voices」

秦基博「Documentary」

FAT PROP「THE DIE IS CAST」

星野源「ばかのうた」

The Mirraz「TOP OF THE FUCK`N WORLD」

この11作品で、この中から「大賞」が決まるんだとか。
確かに、入賞作品の中で「世界の終わりに」とかいいらしいという評価もあるのだが、それにしても思わず、「これって何なの?」である。
もちろん、音楽は好みだし、価値観の問題だから、何を選ぼうと自由だろう。それにしても「2011 CDショップ大賞」とタイトルし、日本レコード協会までバックアップしている以上、どう考えても、このあり方は評価できるものではない。正直、「メジャー、インディーズを問わない」とは言っているが、正直言って選考基準がよく分からないし、全国のCDショップ店員が、何故、今、この賞を創設して、何を目指そうとしているのか、ビジョンや狙いも分からない。
昨年の大賞は邦楽で”THE BAWDIES(ザ・ボゥディーズ)”の「THIS IS MY STORY」が選ばれたが、一体、選んでおきながら、選んだCDショップ店の店員は何をしたのか?単に店員の自己満足で終わってしまっていたような気がしてならない。選ぶんだったら、最後まで責任を持って「我々は、AKB48や嵐、いきものがかり、ましてEXILEより、このアーティストの作品を売りたい」と堂々と宣言して宣伝展開をして売るべきだろう。まさか「選ぶのは我々、宣伝して売るのはメーカーの役目」なんて他人事に考えているんじゃないだろうな!! いずれにしたって、現時点では「CDショップ大賞」に意味を感じない。もっとも、こんな展開じゃ、大賞自体の認知もないだろうけど。
しかも、今年は何が選ばれるか知らないが、昨年は新たに”洋楽大賞”を創設して、LADY GAGAの「The Fame」を選んでいた。オイオイ、この受賞作品のバランスはちょっとないんじゃないの?これから「売りたい邦楽」とすでに「売れている洋楽」と分けたのか?選考の基準がサッパリ分からない。
やはり「CDショップ大賞」と言うんだったら、常識的には、CDショップに貢献したアーティスト、あるいは作品に対して、ショップ店員が敬意を示して贈るべきだろう。確かに「日本ゴールドディスク大賞」もあるが、貢献した作品は、数字だけじゃないという部分もあるはず。そういった部分も考慮したら、「日本ゴールドディクス大賞」では嵐だったかもしれないが、「CDショップ大賞」はAKB48、あるいは、いきものがかりとなるかもしれない。
いずれにしても、もっと現実を直視した賞にすべきだろう。ま、今のままでは気づいたら、なくなっていた…なんてことになるかもしれないが。いずれにしても、何でも「大賞」なんて言っていたら価値がなくなるだけである。

会費制でも1500 人以上が出席…今年25周年を迎えた日本音楽制作者連盟の新年懇親会

火曜日, 1月 18th, 2011

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日本音楽制作者連盟の「NEW YEAR PARTY 2011 新年懇親会」が東京・渋谷のセルリアンタワー東急ホテルで行われた。先週の日本音楽事業者協会の新年会に続くもの。それにしても、音事協の新年会も盛大だったが、音制連の新年懇親会も負けず劣らずのものだった。昨年も1500人ぐらい集まったと思うが、今年は、それ以上の人数だったように感じた。確かに正会員が230社、賛助会員も75社あるんだから、1500人以上の人が集まることは不思議でも何でもないのだが、しかし、会場は人、人、人である。
だいたい、凄いのは、音事協の新年会と違って、音制連の場合は基本「有料(会費制)」である。マスコミの中には、わざわざ会場に来たものの「会費を支払って下さい」と言われたとかで、帰ってしまった人もいた。しかし、それでも出席した人数が1500人以上とは…、これは、やはり凄いと言わざるを得ないだろう。
これは、いかに昨今の音楽産業が厳しいかを物語っているとも言える。やはり、そういった会場に来て、改めて人間関係を構築しようとしているのだろう。やはり、この業界は人と人との繋がりしかないのだ。【ヘッドロック】ごときの言うことではないのだが…。
それにしても、音制連が発足して今年で25周年なんだとか。86年に任意団体としてスタートしたが、昨秋には「一般社団法人」になった。しかも、それまでの「音楽制作者連盟」の前に「日本」という文字が入った。これは「海外に向けてのもの」らしく、今後は「海外の市場に向けての事業も考えていきたい」と大石征裕理事長は言っていた。いろいろ変化しているというわけだ。
それにしても、毎年毎年、この会場でしか会わない人も多い。「今年もよろしく」なんて挨拶しておきながら、簡単な話が終わったら「じゃ、また来年、この会場で…」なんて挨拶して別れていった輩までいた。
それにしても、初代理事長の後藤由多加社長(ユイミュージック)が挨拶に立ったが、後藤社長の挨拶というのは、振り返るとあまり聞いたことがなかった。こういった会場では久しぶりの挨拶だったのか、妙に饒舌だった。

【音制連・新年懇親会】 

★理事長の大石征裕氏(マーヴェリック・ディー・シー社長兼CEO)は「25周年を迎え、団体名の頭に“日本”をつけることになった。これは、海外の市場に向けて、自分たちの存在をアピールすることもあるが、一方で海外向けの事業も積極的に展開していきたいと思っている」とした上で2011年になって、ますますボーダレスな時代になってきた。楽天では英語が常用になったり、放送と通信の垣根もなくなってきた。携帯電話もさまざまな形態のものが出てくるなど、アーティストを取り巻く環境もどんどん変化しつつある。そういった中、音制連は、アーティストの支援をしようと、新たに『NEXUS』というホームページの展開も始めた。基本はアーティスト・マネジメント、プロデューサーが有効利用できるものをということで立ち上げたものです。また、2011年型のアーティストも出てくる中、音制連は、日本音楽事業者協会(音事協)や音楽出版社協会と共に『シンクミュージックジャパン』を発足した。これは、海外に向けて、これからの音楽や文化を発信していこう、知ってもらおうということを目的に立ち上げたものです。先ごろ、音事協の尾木会長も『海外に出るんだ』『文化力』だと力説していました。いい言葉だと思います。国会議員の方もバックアップしていくと明言しておりました。2011年、音制連はいろいろなことをやっていかなければならない。そういった意味でも、音楽業界の中で協調しつつも業界を超えてさまざまな場面で出しゃばっていきたい」と語った。

★一方、本文で前述した音制連の設立メンバーの1人で初代理事長を務めたユイミュージック社長の後藤由多加氏は個人的なことになりますが、ユイミュージックの前身はユイ音楽工房という名称でした。この会社は小室等さんや吉田拓郎さんと一緒に設立したものでしたが、会社名に『音楽工房』という青臭い名前をつけたのは当時、音楽を作って時代を変えていくんだという熱き思いとプライドがあったからでした。それから時代も大きく変わりました。しかし、どんなに時代が変わろうとも、残っていくには、いくら青臭いと言われようとも音楽を作っていくんだという熱い誇りとプライドは持ち続けていくことだと思っております。そして、この25周年、さらなる25周年を作り上げていってもらいたいと思う」と語っていた。