問題はデジタル配信のシェアという声も…。「ビクターE」と「テイチクE」は“孫正義軍団”に軍門入りするか?

20100416143835.jpgまたまた読売新聞である。
戦前からの大手老舗レコード会社であるビクターエンタテインメント【写真】の親会社「JVC・ケンウッド・ホールディングス」が、音楽事業部門のビクターエンタテインメントをソフトバンクに売却していることは、すでに読売新聞によって報じられているが、今度は、ビクターエンタテインメントばかりではなく、同じ「JVC・ケンウッド・ホールディングス」の傘下にある大手レコード会社の「テイチクエンタテインメント」も一緒に売却してしまう話にまで発展していると言うのだ。16日付け読売新聞によれば「大筋で合意した」と報じられているが…。
報道では、何かソフトバンクが買収をしたがっているような書き方となっているが、果たしてどうなのか?
確かに、ビクターエンタテインメントの買収交渉は、JVC・ケンウッド・ホールディングスの河原春郎氏(JVC・ケンウッド・ホールディングス代表取締役会長兼社長・執行役員最高経営責任者兼日本ビクター代表取締役)と、ソフトバンクの孫正義社長との間で行われている。すでに何度か会って、詳細が話し合われていることは事実のようだが、どこまで合意しているのかは全く不明だ。
「基本的に、JVCの河原さんは早く売却したので、あとは条件面での交渉になると思いますが、ソフトバンクの孫さんは、どこまで前向きに考えているのか…」(業界関係者)。
孫社長は、これまでに音楽産業に何度か参入してきているし、コンテンツの必要性からレコード会社を持ちたいと思っていることも確かだ。しかし、果たして、それがビクターなのか?
言うまでもなく、ソフトバンクの狙いは「ネットビジネス」以外ない。そういった意味で2社は戦前からのレコード会社だし、カタログの豊富さは業界でもトップクラスである。
しかし…。
ビクターエンタテインメントの中で、デジタル配信の占める割合は18〜19%程度。テイチクエンタテインメントに至っては5%程度ぐらいだと言われている。業界全体から見ても、トップ3のソニー・ミュージックエンタテインメント、エイベックス・グループ・ホールディングス、ユニバーサルミュージックで7割ぐらいを独占、他にはワーナーミュージック・ジャパンとEMIミュージック・ジャパンで、ビクターは4〜5%のシェアにとどまっている。テイチクに至っては、それ以下だ。「今後、デジタル配信を強化したい」という思いはあっても、なかなか現実は厳しい。また、SMAPや関ジャニ∞を抱えるジャニーズ事務所やサザンオールスターズを抱えるアミューズの楽曲についても、権利関係があるだけにソフトバングに思い通りには行くとは思えない。
「アミューズは、ソフトバンクのライバルであるKDDIと音楽配信に関しては合弁会社『A-Sketch』を設立していますからね。簡単にはいかないことを孫さんだって十分に承知しているはずです」(業界関係者)。
しかし、IT関連企業「フェイス」がコロムビアミュージックエンタテインメントの株式を買収したケースもあるだけに、そこは何らかの駆け引きもあるのかもしれないが…。ただ、ビクターエンタテインメントの売却問題は、以前から話題になっていたから仕方ないとして、問題になりそうなのは今回、テイチクエンタテインメントまでが売却の対象になったことだろう。
確かに、音楽業界は不況で、ビクターは4年連続で前年割れとなっているものの、テイチクの売上げは「赤字決算」ではないからだ。「何で!!」。社員は納得できないだろう。しかも、営業の問題もある。ビクターもテイチクも、営業は別々である。ソフトバンクの傘下になったら効率面から当然、1本化されるだろう。これは対外的なものもあるだけに簡単にいかない話である。
いずれにしても、大筋で合意していても、今月中に決着とはいかないだろう。しかも、今回の読売新聞の記事は、記者と親しい河原会長兼社長側からの情報だと言われる。売却を急ぐ余り…なんてことはないだろうが、情報では、交渉段階から情報が漏れていることに孫社長は不快感を示しているなんていう声もある。ぶっちゃけナーバスな交渉だけに、どう展開していくのか、掴みにくいにも事実である…。

RIAJ「着うたフル」13日付週間チャート…坂本冬美「また君に恋してる」2週連続首位獲得!!

㈳日本レコード協会(RIAJ)は、有料音楽配信「着うたフル」の4月13日付週間チャートを16日公表した。集計期間は4月7日から4月13日まで。
それによると、先週の6日付で初トップに輝いた坂本冬美「また君に恋してる」が今週も1位の座を死守した。演歌・歌謡曲系の首位獲得も初めてだったが、連続首位は異例のこと。同曲への評価が幅広いことを証明した格好だ。
この曲は、ビリー・バンバンの同名タイトルをカバーしたもの。今年に入ってから「いいちこ日田金麹」のCMソングとしても起用され大量露出されたことも大きな要因だろう。CDも、昨年1月7日に発売された同シングルがベスト5入りするなど、冬美にとって歌手生活24年目で初の記録となっている。4月4日からは新たにストリングスバージョンも配信を開始している。
2位にランクインしたのはLove「大切なキモチ」。Loveは、EXILEの所属する事務所「LDH」が手がける2人組ユニット。
また、4位には、INFINITY16 welcomez 若旦那による「愛してる」が初登場。湘南乃風の若旦那も参加した作品で、前作は100万ダウンロードとなっているだけに、今作に対しても期待が大きい。また、9位にはJASMINE「Jealous」が初登場してきた。JASMINEは、09年6月に発売したデビューシングル「sad to say」で注目された女性シンガーソング・ライター。
その他の楽曲では、先週2位に初登場してきたASIAN KUNG‐FU GENERATION「ソラニン」は5位に後退した。一方、前週、11位だった木村カエラ「Butterfly」は、再びベストテン入りし7位にランクされた。
期待曲では、11位にFUNKY MONKEY BABYS「ちっぽけな勇気」が初登場。

【有料音楽配信週間チャート・ベスト10】 ※カッコ内は前週
1(1) 坂本冬美 「また君に恋してる」
2(−) Love 「大切なキモチ」
3(3) 西野カナ 「Best Friend」
4(−) INFINITY16 welcomez 若旦那による 「愛してる」
5(2) ASIAN KUNG-FU GENERATION「ソラニン」
6(4) 加藤ミリヤ 「BYE BYE」
7(11) 木村カエラ 「Butterfly」
8(12) ONE☆DRAFT 「Jealous」
9(−) JASMINE 「Jealous」
10(7) ヒルクライム 「春夏秋冬」
11(−) FUNKY MONKEY BABYS 「ちっぽけな勇気」