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“医療事故”で患者からの「最高責任者は謝罪しないのか」の問いに病院側「院長が出るほどのことではない」(2)

水曜日, 1月 6th, 2010

20100102214550.jpg20100102214618.jpg千葉・市原市にある「帝京大学ちば総合医療センター」での医療事故。この病院は、総合病院としては最も充実した医療機関として知られているが、同院のF副院長補佐は「(医療事故を)防ぐ為の努力はしてるが、ミスがゼロになるというのは、あり得ないこと」と言い放ち
「人間のやることでミスがあり得ないってことはないというのが、安全管理学をやる人の常識です」と言い切る。ま、確かに人間のやることだから「完全」というものはないだろうが、しかし、患者の前で、それを言うのが適切だったのかどうかである。
事故は2年4ヶ月ほど前の平成19年9月25日に起こった。子宮頸癌により子宮全摘出と右卵巣摘出手術を受けた際、腸を押さえる為の器具【写真参照】を置き忘れ、2度に渡る全身麻酔と開腹手術を受けることになったという。患者の「I」さんは入院中から置き忘れについて病院側に再三説明と謝罪を求めていたというのだが…。
病院側=副院長補佐「F」と「M」と名乗る男、女性看護師、産婦人科看護師長「T」の4人  
患者側=患者の「I」と、患者の夫「A」の2人

患者の夫A 「何で、最高責任者(の院長)がなんでこの場で謝罪しないんですか? ここの院長が」
副院長補佐F 「あの〜、院長が出るほどのことではないからです」
患者I 「それは死ななかったからですよね?」
F 「あの〜、死なない…。健康被害が起きていない。ということです。そのために要するに2回やったと言っても、行って戻っての間ですから、傷が治りかけ、治りつつあるという段階をまたもう一度開けたというわけではなくて、ほぼ連続であって、なおかつその為に回復が遅れたとか入院が長くなったということはないと考えているわけです」
I 「じゃあ、そちらの方に報告が行ってるかわかりませんが…」
F 「はい」
I 「術後から後頭部に痺れがあります。」
F 「はい。聞いております」
I 「そのことは神経内科のO先生の方からも手術での原因だろうねということを私は直接言われたんですけども」
F 「私がOに確認しましたら、そんなことは言っていないと言っておりました」
I 「え、どうしてそんな…」
F 「(Iさんの言葉を遮る)医学的にもおそらくそれは関係ないと思います」
I 「術前にはなかったことが術後には起こってるということは、手術でしかあり得ないと私は目の前で言われたんですけど」
F 「そうですか。Oにもう一度確認してみます。あの、私にはそういうことは一切言っていないと言っておりました。で、特にこれといった名前の付けられる頭痛ではないというように言っておりました」
I 「頭痛ではないですよ? 偏頭痛でもないですし表面的な痺れですよ。もちろん脳波とかにも異常はないって言われましたけど…」
F 「恐らくないと思います」
I 「それは痛みも痺れも本人しかわかりませんよね」
F 「そうです」
I 「でもそういうところでは私は麻酔科の先生にも言ったんです。頭の痺れのことを」
F 「はいはい」
I 「で、後日来ますとおっしゃってその後来ませんでした」
F 「はぁ、そうですか。誰ですか?」
I 「分かりません。術後すぐですから。」
F 「(患者Iさんの言葉を聞き終わる前に)あぁ~そうですか。分かりました、分かりました」
I 「N先生の方にも言いましたけども触診をして下さるわけでもなくただ口頭で『ありえないよ』って一言、それだけで終わったんですけども。私がT先生の方に何度もお願いして神経内科の方で診察させて頂いたんです。」
F 「はい」
I 「それも退院が決まって」
F 「うん」
I 「それからの対応なんですけど私は術後から再三言ってたんです。頭が痛くて眠れないと。看護師さんたちにも言って薬を出してもらってました。そういう所っていうはずさんじゃないですか?」
F 「ま~あの、実際診察してないから私にはその場合ちょっと批判できないです。」
A 「得意の責任逃れですか?」
F 「責任逃れとは思っていませんけど…(少し笑いながら)」
A 「そうですか?」
F 「責任ある対応取ります」
I 「あの~自分の知らないことを知ったように言わない。知ってることは確実に言う。それは責任ではないですか?」
(つづく)

体内に器具置き忘れの“医療事故”で病院側は患者に「人間のやることでミスがあり得なのが安全管理学の常識」(1)

水曜日, 1月 6th, 2010

20100102214639.jpg20100102214550.jpg医師不足など医療問題がクローズ・アップされる中、医療事故も多発している。
しかも、医療事故というのは、例え起こったとしても、泣き寝入りしてしまうケースも多く、裁判に至るケースと言うのは数少ないらしい。結局は医者と患者と、その家族との信頼関係しかない。そういった中で、今回、ある医療事故の一部始終が語られた貴重な録音テープが【ヘッドロック】に届けられた。
医療事故のあった病院は、千葉・市原市にある「帝京大学ちば総合医療センター」。 
この病院は、総合病院としては最も充実した医療機関として知られているというのだ。
事故は2年4ヶ月ほど前の平成19年9月25日に起こった。子宮頸癌により子宮全摘出と右卵巣摘出手術を受けた際、腸を押さえる為の器具【写真】を置き忘れ、2度に渡る全身麻酔と開腹手術を受けることになったという。術前9月21日から4日間で合計1600mlの輸血を行いヘモグロビン数値をギリギリまで上げての手術だったそうだ。
それだけではない。10月20日に退院したものの、10日後の30日になって、左ドレインを押さえる為の糸を切り忘れ、激しい痛みを伴い化膿…。
患者の「I」さんは入院中より置き忘れについて病院側に再三説明と謝罪を求めていたという。入院中、執刀医の「R」医師より話があったが、今度は、同医師のドクターハラスメントにより過度のストレスと不安、恐怖を抱くようになったそうだ。結局、病院側との話し合いは何度も持たれたが、患者側は泣き寝入り状態だという。医療裁判は時間以上に、裁判費用もハンパではない。この医療事故は、今、闇に葬られようとしている――。
今回の記録は、その件について改めて病院側の責任者および関係者に説明と謝罪を求めた際のものである。さすがに全編は無理だが主要部分の会話の一部始終を公開する。
登場人物は

病院側=副院長補佐「F」と「M」と名乗る男、女性看護師、産婦人科看護師長「T」の4人  
患者側=患者の「I」、患者の夫の「A」の2人
以下、病院側と患者の壮絶なバトル

患者A「それはそちらの責任ですよね?明らかに」
副院長補佐F「ま、申し訳ございません」
患者の夫A「お聞きしたいんですけども」
F 「はい」
A 「何故、この説明に関して関係者全員からの対応がなかったのでしょうか」
F 「全員と言いますと」
I 「私に説明をして下さったのはR先生とT先生だけです。でも担当はN先生もいらっしゃいます」
F 「はぁはぁ」
I 「R先生は手術の後だったと思うんですが謝罪をして下さった際に帽子も取らずにという態勢だったんですね」
F 「はい」
I 「で、あの手術の次の日に私は謝りに行ったと、それがあなたが判ってないんだったらもう1回謝るよという言い方をしてきたんですけども…」
F 「はぁはぁ」
I 「やはり、ほぼ丸1日全身麻酔2回ですよね? で、それで次の日に謝りに行ったと言われても、やっぱり『はい、そうですか』という問題でもないと思うんです。だけどやっぱりミスというのは防げることですよね。」
F 「はい」
I 「事前に…」
F 「はい、防ぐ為の努力はしてるわけですよ。あの〜ミスが0になるというのは、何て言うんでしょうね。あり得ないことでありますけども、(我々としては)0に近づけるように努力をしてるわけです」
I 「近づいてたらいいというわけではないと思います。」
F 「んん?」
I 「あの、そのこと…」
F 「あの…、人間のやることでミスがあり得ないってことはないというのが、そういう安全管理学をやる人の常識です」
A 「一般の常識では(体内に)器具を置き忘れるっていうことはないです…」
F 「(Aさんの言葉を遮り)あの〜、一般の常識なんです。残念ながら」   
I 「じゃあ、私本人ですね。置き忘れられた私本人からしてみますと、回復したからいいという問題ではないんですよ」
F 「あの…、まぁ、色々ご心配をおかけ致しまして」
A 「一般の常識としては」
F 「うん」
(つづく)